CLOSING TIME

昔青山二丁目カフェというお店で演奏してたんやけど、そこのマスターがよくトム・ウェイツの「クロージングタイム」をかけてた。
その当時はトムウェイツを知らんくて、「誰やそれ」って感じやったけど(笑)
そのマスターとは新橋の路上で演奏してる時に会ったんやけど、ブルーズかなんかを演奏した後に声をかけてきてくれた。

「青山でお店やってるから演奏してみないか?」って誘ってくれたて、その後一年くらいそのお店で演奏したかな。
そのマスターは、僕がCDを営業でぐいぐい売ってる姿を見てか、「もしミュージシャンがだめやったら営業の仕事紹介するよ」って言ってくれたのを今でも覚えてるよ(笑)
その後くらいかな「営業ブルーズ」って曲を書いたのは。

なぜだか自分は、自営業の人とか営業の人とか、とにかく商いをしている人に気に入ってもらえる傾向かあって、お客さんにも社長さんとか営業マンが多い(笑)
ジャパネットたかたにでも就職しよかな、絶対採用してくれんと思うけど。

この頃トムウェイツのCDばっかり聴いてて、青山二丁目カフェのマスターとか
自分の背中を押してれた人のことをよく思い出すよ。

マスターにまた会ったら「当分はミュージシャンをやりますよ」
って言いたいな。

生け花


毎年この時期になると知り合いの大塚さんから、生け花の展覧会のお誘いがある。
先日、何年かぶりに行ってきたよ、ザー銀(銀座)に(笑)
生け花っていうと文字どおり華があるし、見に来てる人も女性、マダムが多い。
まあ一見綺麗やし、女性が好きなんはわかるんやけど、そうはいっても作る側は力仕事の部分もあって、やっぱり家元はほとんど男なんやな。

大塚さんは古流かたばみ会の家元で、ハーモニカの浅見安二郎さんを通じて知り合った。
ブルーズがとても好きな方で、古いブルーズの雑誌をいただいたりレコードを聴かせてもらったりしたよ。
「ブルーズと生け花」 なんか変な組み合わせやけど、よく考えたら接点があるかも。
まず伝統があるってこと、ブルーズの世界には師弟制度はないけど(あったら笑える)、
まあ芸を人を通じて継承していくって言う点なんかは似てるかも。
なんの世界でもそれは同じか(笑)

伝統芸能の難しいところは、古き良き伝統を残しつつ、新しいものを取り入れていく。
言わば、守りつつ壊していかなアカンってとこ。
守り一辺倒になったら衰退してくからな。

そういう意味では上の写真の生け花(大塚さん作)は、
ある意味アバンギャルドで面白かったよ。

やっぱり芸術も人生も守ってばっかじゃアカンな!
壊し続けていくくらいの気概がないとあきまへん。

武道館

武道館へ斉藤和義のライヴを観に行った。
はずかしながら武道館は初めてやったんやけど、
「えっ、武道館ってこんなに狭いんや?」っていう感じで、かなり意外やった(笑)
まあその分、底が深いって言うか観客が見下ろす感じの作り(横幅がなく、高さがある)で音楽やるにはええ場所やなって思ったよ。
はっきり言って、ドームとかアリーナとかは音がぐるんぐるん廻るわ、出演者は米粒みたいに小さいわで、
オーディエンスとしては最悪の環境やからな(怒)

ハコの話はそれくらいにして、斉藤和義。日本人の中では一番好きな歌い手で、だいぶ前から好きやった。
今でこそ「ミタ効果?」で露出も多くなってメジャーな感じもするけど、
10年前くらいは「斉藤和義好き」って言うと、「誰それ」って感じやった(笑)

斉藤和義は現在45歳。
10年前、彼が35歳の時に「35STONES」ってアルバムを出して
自分はその当時25才、上落合の家を追い出されて椎名町に引越したばかりの頃やった。
「斉藤和義、もっと世の中に評価されてもええのになぁ」って新宿のCD屋でそのアルバムを視聴したのを今でも憶えてる。
余計なお世話やけどな(笑)

あれから10年、今じゃあ斉藤和義のライヴもでかい場所が多くて
今回は追加公演で武道館2連発。
大盛況らしく我がことのように嬉しい。

そうは言っても、自分も音楽をやっている身としては少しでも上に行きたいと思ってる。
武道館は無理としても(笑)
よく「自分は音楽やってれば幸せで、欲は無いっす」みたいなこという奴がおるけど
それなら「スタジオとか家でやってくれ」って思うよ。
お金取って人前でやる以上は覚悟をもってやらなあきまへん。

果たして自分が45歳になった時、
どんな場所でどんなライヴができるやろか?
それはすべて、「今の自分の生き方にかかってくるな」とつくづく
思った武道館の帰り道やった。

あっ、斉藤和義のライヴ、「今まで観た中で一番良かったっす」
はい。

読書

自分は基本的に面倒くさがりなんやけど、
ルールを作らなアカンからこのブログも毎週月曜に更新することにしたよ。
たぶん(笑)

最近は読書づいてて、風呂の中とか夜寝る前に良く読む。
今はスティーブジョブズの伝記を読んどる。

別にコンピューターに興味はないけど、彼の生き方とか言動にロックを感じて読み始めたよ。
若い頃にインド行ったりLSDやったり、「お前はビートルズかっ」!て感じで面白い(笑)

ジョブズはかなり音楽好きで、特にボブディランの大ファンらしいのも興味深い。
30歳の誕生日にハッピーバースデイを歌ってもらうためにボブ・ディランにオファーしたらしいよ。
もちろん断られたけど(笑)。
でも替わりにジャズの大御所、エラ・フィッツジェラルドが来てくれたらしいから、
やっぱり只モンやないね。

そんなジョブズもアップルの偉いさんの時、部下に悪態ばっかりついて
どんどん優秀な部下がやめていくんやけど、
「お前みたいな奴辞めてもええよ」って強がったあとに
「最後にハグしてくれんか?」って言ったり人間臭いところもあって面白い。

やっぱり天才を生む国アメリカ。
残念ながら、日本のビジネスマンでそこまでカリスマとかがあって
¥2000も払って伝記を読みたくなる人はおらんよ。

ちなみにこの伝記。
上巻、下巻があるんやけど
さすがにワイも下巻は買わんけどね(笑)

最後にジョブズのええ言葉をひとつ
「人生はそんなに長くない、だから1日1日ベストを尽くす!」

当たり前の言葉やけど
「ライク・ア・ローリング・ストーン」で生きたジョブズに言われると
グッとくるもんがありまっせ。